最近、何かのTV番組で、何年も毛を刈られずにいてもこもこになってしまった羊が、ついに毛を刈られてすっきりした、というニュースを立て続けに二件見かけました。こういう個性的な羊はどこにでもいるようで、数年ごとに同様のニュースにお目にかかります。
左の写真は2004年当時、6年ぶりに捕まえられて一躍有名羊となったニュージーランドのシュレック君。ありがたいほど見事なその姿、五劫の永きにわたって思惟を続け、髪が伸び放題でアフロヘアのようになってしまった姿を現したという稀代の奇仏、五劫思惟阿弥陀如来のようではありませんか。。
五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀の作例は、日本国内に十数体しか存在していないそうです。左は東大寺の重文 五刧思惟阿弥陀如来坐像。「劫」とは仏教用語で長い時間を現す単位で、一劫は、天人が三年に一度舞い降り、四十里四方の岩を衣で撫で、その岩が擦り切れてなくなるまでの時間。阿弥陀如来は、その五倍の五劫という永遠ともいえる時間を衆生救済のために思惟し続けたといいます。
本来、羊の毛は季節ごとに生え変わっていくので、刈らなければ伸び放題になる、なんてことはありません。滑稽な姿に見えますが、要するに、人間の都合による品種改良の結果なのです。。
修学旅行生達よ、五劫思惟阿弥陀の前で笑っている場合ではない。その姿は、我々人間が手に負えない存在である証拠ではないか。
数年にわたって人の手を逃れてきた五劫思惟羊。人間の強欲を戒めるために降臨した阿弥陀如来の化身、というわけではないと思いますが、笑われているのは、こちらなのかもしれませんね。



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