慎重居士の術 (「前日島」より)

前日島目上の人に逆らいたい。目上の人だから逆らいたい。逆らう気はないのに、つい自分の考えを主張して声を荒げてしまう。。誰にでもありますよね、そんなとき。

つい最近、ウンベルト・エーコの「前日島」を読んでいました(邦訳です、もちろん)。舞台はバロックな大航海時代なのですが、現代のビジネスや人間関係にも通用するような教訓や心理学に基づいた交渉術がいっぱいで、妙に参考になります。

さてその中で、田舎者で経験の浅い主人公・ロベルトが、処世術を伝授される場面があります。
人の話に割り込んでばかりいるロベルトに、年長のサラサールはこう諭します。"目上に反論すれば、自分の立場を危険にさらすことになる。能ある鷹は爪を隠すもので、容易に本心を見せてはいけない。。"

それじゃ、自分を偽って、正しいことでもだまっていなくちゃいけないの?!ロベルトならずとも、そう反論したくなりますよね(この時点でロベルトはさっそく目上に反論していますが。。)。でも、そういうことではないんです。

「自画自賛は虚栄の心でしかなく、己を貶すは愚かなり。」

つまり、一時の虚栄心のために行動してはいけない、ということです。相手が間違っていたら、ついその場で大声で指摘したくなる。でも、それは必ずしも、あなたの明晰さを示しはしないのです。クライアントが間違っているからといって、その場で揚げ足を取って、あなたの仕事は成功するでしょうか??

無能に見える上司(失礼)にたてつく前に、一呼吸置いてみてはどうでしょう。自分が本当に賢く振舞えるように。。

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コメント(1)

ほんとはエーコの「薔薇の名前」の世界にあこがれてなんかキリスト教系の大学に入っちゃったのに、そこにはイタリア語はなくて、予定と違う道に入っちゃって、ここまできちゃいました。。Σ(゚Д゚;)

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熊谷 惠雲 (vivian)
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